酢酸カーミン溶液

酢酸カーミン溶液(さくさんカーミンようえき)は顕微鏡観察に際し、細胞核染色体の染色に用いる赤色の染色固定剤。45%酢酸水溶液を煮沸し、そこに塩基性色素であるカーミンを加えて飽和させ、さらにイオンを含む物質を微量加えて作る。生物細胞にこの溶液を加えると、まず酢酸によって固定が起こり、負に荷電したDNAやRNAのリン酸基に、正に荷電したカーミンが吸着して赤く染まる。鉄イオンは媒染剤としての効果が同様なDNA染色法として酢酸オルセイン染色法があるが、それに比べて生細胞の核が染色されやすいとされる。

アセトカルミン(acetocarmine)溶液とも呼ぶ。

小学校での実験では、染色に酢酸オルセイン溶液酢酸ダーリア溶液も使用されることがある。

関連項目

外部リンク

  • 酢酸オルセイン液、酢酸カーミン液 理科ねっとわーく(一般公開版) - ウェイバックマシン(2017年10月3日アーカイブ分) - 文部科学省 国立教育政策研究所
  • 細胞の細胞化学的観察 I.DNA, RNA およびタンパク質の染色 - 千葉大学
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