ソルウェー湾

ソルウェー湾の地図
ニス川(英語版)の三角州。ダンフリース南方のソルウェー湾に注ぐ

ソルウェー湾Solway Firth)は、イギリスイングランドスコットランド間の境界になっており、北はスコットランドのダンフリーズ・ガロウェイ、南はイングランドのカンブリア州である。カンブリア州のホワイトヘイヴン(英語版)のちょうど南にあるセント・ビーズ・ヘッド(英語版)から、ダンフリース・ガロウェイの西端のマル・オブ・ガロウェイ(英語版)までの間に広がる。ソルウェー湾からマン島は非常に近い。湾はまたアイリッシュ海を構成している。

海岸線は、ローランド地方丘陵と小さな山地によって特色づけられている。その一部が、イギリス諸島の最も風光明媚な海岸線であると広く認識されている。主な産業は漁業と農業が経済の大半を占め、観光業が伸びてきている。映画『ウィッカーマン』では、湾や近郊のカークーブリ(英語版)という町でロケが行われた。

1869年から1921年の間、三角州の上を1780メートルのソルウェー・ジャンクション鉄道(英語版)が通っていた。線路は、ホワイトヘイヴンからラナークシャー(英語版)までを走って鉄鉱石を運び、スコットランドのカレドニアン鉄道が運営・出資していた。鉄道は財政的に失敗した。鉄道が廃止された後、橋はスコットランド住民がイングランドにアルコール飲料を買いに行く時の、人気のある歩道となっている。高架橋は1931年から1933年の間廃止された。

野生

水辺は一般的に穏やかである。干潟地域にしばしば流砂の危険な場所ができることをのぞけば、知られている災害もない。外部からの観光客には、慣れたガイドの案内なしに散策するのは勧められない。イギリス国防省は、1999年にダンドレナン・レンジ(英語版)の兵器試験場からソルウェー湾に流出した6,350発以上の劣化ウラン弾による汚染を報告している。近隣のアイリッシュ海は、近郊の原子力施設セラフィールドからによる放射能汚染を経験している。

カオジロガンおよび多くの渉禽類が生息しており、750平方キロメートル以上の一帯がスコットランドの国立自然保護地域となっている。1986年に湾内の塩性湿地などはラムサール条約登録地となった[1]

湾内の島

他のスコットランド西岸部と違い、ソルウェー湾は島がほとんどない。ヘスタン島(英語版)ラフ島(英語版)くらいで、ホウィットホーン島(英語版)は実際は半島である。イングランドに属する湾内の島々は、湾の外で南部にあるファーネス諸島(英語版)に近い。

脚注

  1. ^ “Upper Solway Flats & Marshes | Ramsar Sites Information Service”. rsis.ramsar.org (2005年1月1日). 2023年4月2日閲覧。

参考文献

  • Edgar, S. and Sinton, J.M., (1990), The Solway Junction Railway, Locomotion Papers No. 176, The Oakwood Press, ISBN 0-85361-395-8
  • Ordnance Survey, (2003), Carlisle & Solway Firth, Landranger Map, No. 85, Ed. D, Scale 1:50 000 (1¼ inches to 1 mile), ISBN 0-31922-822-3
  • Ordnance Survey, (2006), Solway Firth, Explorer Map, No. 314 , Ed. A2, Scale 1:25 000 (2½ inches to 1 mile), ISBN 0-31923-839-3

(1) http://www.ufoevidence.org/cases/case385.htm (2) http://www.greetingsearthlings.net/the-solway-firth-spaceman/ 参考文献は英語版作成の際に参考にしたものであり、日本語版執筆の際には参考にしておりません。

外部リンク

  • Upper Solway Flats & Marshes - Ramsar Sites Information Service

座標: 北緯54度45分 西経3度40分 / 北緯54.750度 西経3.667度 / 54.750; -3.667

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