クラックス

曖昧さ回避 この項目では、アタリのパズルゲームについて説明しています。宮城県仙台市の商業施設については「クラックス (商業施設)」を、かつてあった日本のゲーム会社については「東亜プラン」をご覧ください。
曖昧さ回避 クロックスとは異なります。
クラックス
KLAX
ジャンル 落ち物パズル
対応機種 アーケード (AC)
開発元 アタリ
発売元 アタリ
デザイナー マーク・スティーブン・ピアス
プログラマー デヴィッド・エーカース
音楽 ブラッド・フラー
人数 1 - 2人(対戦プレイ)
メディア 業務用基板(768キロバイト
稼働時期 アメリカ合衆国 1990021990年2月
発売日一覧
  • Amiga,CPC,ST,BBC,C64,DOS,ZX
    アメリカ合衆国 1990年
    ヨーロッパ 1990年
    A26
    アメリカ合衆国 1990年
    PCE
    日本 199008101990年8月10日
    MD(ナムコ版)
    日本 199009071990年9月7日
    LX
    アメリカ合衆国 1990年
    MSX
    ヨーロッパ 1990年
    FC,GB,PC88,PC98,X68
    日本 199012141990年12月14日
    MD(テンゲン版)
    アメリカ合衆国 1991年
    ヨーロッパ 1991111991年11月
    SMS
    ヨーロッパ 1991111991年11月
    GG
    アメリカ合衆国 1992年
    ヨーロッパ 1992101992年10月
    A78
    アメリカ合衆国 1992年
    GBC
    アメリカ合衆国 1999041999年4月
    ヨーロッパ 1999041999年4月
デバイス 8方向レバー
1ボタン
CPU MC68000 (@ 7.159 MHz)
サウンド OKI6295 (@ 894.886 kHz)
ディスプレイ ラスタースキャン
横モニター
336×240ピクセル
59.92Hz
パレット512色
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クラックス』(KLAX) は、1990年にアタリから稼働されたアーケード落ち物パズルである。

画面奥から転がってくるタイルをパドルで受け止め、5×5のフィールドに並べて消していくシステムとなっている。タイルを受け損なったり、消し切れずフィールドがすべて埋まってしまうとゲームオーバーとなる。各ステージには、それぞれの課題が設定されており、これをクリアする事で先へと進める仕組みになっている。[1]

1990年に欧州では各種ホビーパソコンに移植され、北米ではAtari 2600、日本ではPCエンジンメガドライブファミリーコンピュータなどの家庭用ゲーム機や、PC-8801PC-9801X68000などのパソコンに移植された。また、日本や欧米ではAtari Lynxゲームボーイゲームギアなどの携帯用ゲーム機にも移植された。

アーケード版はPlayStation 2用ソフト『ゲーセンUSA ミッドウェイアーケードトレジャーズ』(2003年)に収録された他、北米のみで発売されたXbox、ゲームキューブWindows用ソフト『Midway Arcade Treasures』(2003年)に収録された。

PCエンジン版はゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」において、シルバー殿堂入りを獲得した。

ゲーム内容

ルール

画面奥からタイルがレーンの上をこちらに向かって転がってくるので、これをパドルで受け止めて、画面下のフィールド(5×5)へ落として積み上げる。フィールド内で同じ色のタイルが縦・横・斜めのいずれかに3つ以上揃える(これをクラックスと呼ぶ)とタイルは消える。これを繰り返して、ステージごとに設定されたクリア条件(パネルを特定の回数消す、斜め消しを行う、など)を満たすと次のステージに進める。タイルをパドルで3回受け損ねるとゲームオーバーとなる(ただし、後述する難易度選択によって、受け損ねる数が変化する)。

  • パドルで受け止めたタイルはフィールドへ落とさずに、しばらくパドルに乗せたままにしておくことができる。ただし、パドルに5枚タイルが乗った状態では、それ以上タイルを受け止めることができない。
  • 方向ボタンを上に押すと、パドルに乗っているタイルを上へ投げて、レーンの上に返すことができる。
  • 方向ボタンを下に押すと、押している間、タイルの転がってくる速度が速くなる。

ウェーブ構成

プレーヤーは、最初に3つの難易度より一つを選択する。難易度によって、パドルを受け損ねられる数が異なり、難易度高は5つ、難易度中は4つ、難易度低が3つとなる。

一つの難易度には、5つのステージがある。なおクラックスでは、ひとつの面をステージではなく、「ウェーブ」と呼び、ウェーブの始めにクリア条件を提示する。

  • クラックスウェーブ 3個並びのクラックスを規定数作る。
  • ダイアゴナルウェーブ 斜めのクラックスを規定数作る。
  • ホリゾンタルウェーブ 横のクラックスを規定数作る。
  • ポイントウェーブ 規定の得点をクリアする。
  • タイルウェーブ パドルに規定数のタイルを受ける。

5つのウェーブをクリアすると、さらに次の難易度を選択することができる。

移植版

No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 売上本数 備考
1 KLAX アメリカ合衆国 1990年
ヨーロッパ 1990年
Amiga
Amstrad CPC
Atari ST
BBC Micro
コモドール64
PC/AT互換機
ZX Spectrum
テンゲン Domark Software フロッピーディスク
カセットテープ
- - 北米ではAmiga、PC/AT互換機版のみ発売
2 KLAX アメリカ合衆国 1990年
Atari 2600 アタリ アタリ ロムカセット - -
3 クラックス 日本 199008101990年8月10日
アメリカ合衆国 1990年
PCエンジン テンゲン テンゲン 2メガビットHuCARD[2] 日本 TG90001
アメリカ合衆国 TTGX20001
- 日本版と北米版の販売元が同じであり、HE-SYSTEMのタイトルでは極稀な事例。
4 クラックス 日本 199009071990年9月7日
メガドライブ ナムコ ナムコ 2メガビットロムカセット[3] T-14063 -
5 KLAX アメリカ合衆国 1990年
Atari Lynx アタリ アタリ ロムカセット PA2031 -
6 KLAX ヨーロッパ 1990年
MSX Erbe Software Erbe Software ロムカセット - -
7 クラックス 日本 199012141990年12月14日
ファミリーコンピュータ
ゲームボーイ
PC-8801
PC-9801
X68000
ハドソン ハドソン FC:2メガビットロムカセット[4]
GB:ロムカセット
PC:フロッピーディスク
FC:HFC-V6
GB:DMG-KLA
-
8 KLAX アメリカ合衆国 1991年
ヨーロッパ 1991111991年11月
アメリカ合衆国 セガ・ジェネシス
ヨーロッパ メガドライブ
アタリ テンゲン 2メガビットロムカセット アメリカ合衆国 301040-0150
ヨーロッパ 301040-0170
-
9 KLAX ヨーロッパ 1991111991年11月
セガ・マスターシステム アタリ テンゲン 1メガビットロムカセット 301040-0160 -
10 KLAX アメリカ合衆国 1992年
ヨーロッパ 1992101992年10月
ゲームギア アタリ テンゲン 1メガビットロムカセット アメリカ合衆国 301040-0161
ヨーロッパ T-48048-50
-
11 KLAX アメリカ合衆国 1992年
Atari 7800 アタリ アタリ ロムカセット CX7888 -
12 KLAX アメリカ合衆国 1999041999年4月
ヨーロッパ 1999041999年4月
ゲームボーイカラー テンゲン ミッドウェイゲームズ ロムカセット アメリカ合衆国 CGB-ALXE-USA
ヨーロッパ CGB-ALXP-EUR
-
13 アメリカ合衆国 Midway Arcade Treasures
日本 ゲーセンUSA
ミッドウェイアーケードトレジャーズ

アメリカ合衆国 200311182003年11月18日
日本 200609212006年9月21日
PlayStation 2 Digital Eclipse アメリカ合衆国 ミッドウェイゲームズ
日本 サクセス
DVD-ROM アメリカ合衆国 CGB-ALXE-USA
ヨーロッパ CGB-ALXP-EUR
- アーケード版の移植
14 Midway Arcade Treasures アメリカ合衆国 200311242003年11月24日
Xbox Digital Eclipse ミッドウェイゲームズ DVD-ROM - - アーケード版の移植
15 Midway Arcade Treasures アメリカ合衆国 200312182003年12月18日
ゲームキューブ Digital Eclipse ミッドウェイゲームズ 8cm光ディスク - - アーケード版の移植
16 Midway Arcade Treasures アメリカ合衆国 200408272004年8月27日
Windows Backbone Entertainment ZOO Digital Publishing DVD-ROM - - アーケード版の移植

スタッフ

  • デザイナー、アニメーター、プロジェクトリーダー:マーク・スティーブン・ピアス
  • ソフトウェア・デザイン、プログラミング:デヴィッド・エーカース
  • ハードウェア・デザイン、インプリメンテーション:パトリック・マッカーシー、ティム・ハバースティー
  • システム・ソフトウェア:ジョン・サーウィッツ
  • オーディオ:ブラッド・フラー
  • テクニシャン:ファロック・コダダディ
  • マーケティング・マネージャー:ジェリー・モモダ
  • チーム・スーパーバイザー:ジョン・レイ

評価

評価
レビュー結果
媒体結果
オールゲーム4/5stars (PCE)[5]
4.5/5stars (LX)[6]
3.5/5stars (FC)[7]
4/5stars (GBC)[8]
Computer and Video Games93% (AC)[9]
91% (CPC)[10]
97% (ST)[11]
95% (PCE)[5]
93% (LX)[6]
85% (MD)[12]
Crash92% (ZX)[13]
エレクトロニック・ゲーミング・マンスリー27/40点 (FC)[7]
30/40点 (MD)[12]
ファミ通30/40点 (PCE)[14]
(シルバー殿堂)
25/40点 (MD)[15]
27/40点 (FC)[16]
20/40点 (GB)[17]
Zzap!6492% (Amiga)[18]
Amiga Format88% (Amiga)[18]
CU Amiga85% (Amiga)[18]
ACE830/1000点 (Amiga)[18]
821/1000点 (CPC)[10]
830/1000点 (C64)[19]
820/1000点 (ZX)[13]
Raze83% (Amiga)[18]
83% (ST)[11]
85% (MD)[12]
Amiga Action82% (Amiga)[18]
Aktueller Software Markt9/12点 (Amiga)[18]
9/12点 (ST)[11]
4.4/12点 (C64)[19]
8.6/12点 (DOS)[20]
9.25/12点 (PCE)[5]
9.8/12点 (LX)[6]
Amiga Power4/6stars (Amiga)[18]
The Games Machine84% (CPC)[10]
92% (ST)[11]
87% (C64)[19]
90% (ZX)[13]
Zero90% (ST)[11]
ST Format87% (ST)[11]
ST Action78% (ST)[11]
90% (LX)[6]
Commodore Format90% (C64)[19]
月刊PCエンジン83/100点 (PCE)
PC Engine FAN21.75/30点 (PCE)[2]
(総合184位)
メガドライブFAN16.97/30点 (MD)[3]
ファミリーコンピュータMagazine18.1/30点 (FC)[21]
17.9/30点 (GB)[22]
Mean Machines84% (MD)[12]
Sega Force88% (GG)[23]
PCエンジン版

ゲーム誌『ファミコン通信』のクロスレビューでは合計30点(満40点)でシルバー殿堂を獲得[14]、『月刊PCエンジン』では80・85・80・85・85の平均83点、『PC Engine FAN』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、21.75点(満30点)となっている[2]。また、この得点はPCエンジン全ソフトの中で184位(485本中、1993年時点)となっている[2]

項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 3.17 3.51 3.81 3.88 3.60 3.77 21.75
メガドライブ版

ゲーム誌『ファミコン通信』のクロスレビューでは合計25点(満40点)[15]、「メガドライブFAN」の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、16.97点(満30点)となっている[3]

項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 2.57 2.45 2.93 3.24 2.71 3.07 16.97
ファミリーコンピュータ版

ゲーム誌「ファミコン通信」の「クロスレビュー」では合計27点(満40点)[16]、「ファミリーコンピュータMagazine」の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、18.1点(満30点)となっている[21]

項目 キャラクタ 音楽 お買得度 操作性 熱中度 オリジナリティ 総合
得点 3.0 3.2 2.9 3.0 3.1 3.0 18.1
ゲームボーイ版

ゲーム誌「ファミコン通信」の「クロスレビュー」では合計20点(満40点)[17]、「ファミリーコンピュータMagazine」の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、17.9点(30点満点)となっている[22]

項目 キャラクタ 音楽 お買得度 操作性 熱中度 オリジナリティ 総合
得点 2.8 2.8 3.1 3.2 3.3 2.8 17.9

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ 『ゲームサイド Vol.10』株式会社マイクロマガジン社、2008年2月1日、37頁。 
  2. ^ a b c d 「10月号特別付録 PCエンジンオールカタログ'93」『PC Engine FAN』第6巻第10号、徳間書店、1993年10月1日、132頁。 
  3. ^ a b c 「7月号特別付録 メガドライブ&ゲームギア オールカタログ'93」『メガドライブFAN』第5巻第7号、徳間書店、1993年7月15日、95頁。 
  4. ^ 「5月10日号特別付録 ファミコンロムカセット オールカタログ」『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第9号、徳間書店、1991年5月10日、321頁。 
  5. ^ a b c “Klax for TurboGrafx-16 (1990)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2019年4月14日閲覧。
  6. ^ a b c d “Klax for Lynx (1990)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2019年4月14日閲覧。
  7. ^ a b “Klax for NES (1990)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2019年4月14日閲覧。
  8. ^ “Klax for Game Boy Color (1999)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2019年4月14日閲覧。
  9. ^ “Klax for Arcade (1990)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2019年4月14日閲覧。
  10. ^ a b c “Klax for Amstrad CPC (1990)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2019年4月14日閲覧。
  11. ^ a b c d e f g “Klax for Atari ST (1990)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2019年4月14日閲覧。
  12. ^ a b c d “Klax for Genesis (1990)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2019年4月14日閲覧。
  13. ^ a b c “Klax for ZX Spectrum (1990)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2019年4月14日閲覧。
  14. ^ a b “KLAX まとめ [PCエンジン]” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2015年7月19日閲覧。
  15. ^ a b “クラックス まとめ [メガドライブ]” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2015年7月19日閲覧。
  16. ^ a b “クラックス まとめ [ファミコン]” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2015年7月19日閲覧。
  17. ^ a b “KLAX(クラックス) まとめ [ゲームボーイ]” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2015年7月19日閲覧。
  18. ^ a b c d e f g h “Klax for Amiga (1990)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2019年4月14日閲覧。
  19. ^ a b c d “Klax for Commodore 64 (1990)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2019年4月14日閲覧。
  20. ^ “Klax for DOS (1990)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2019年4月14日閲覧。
  21. ^ a b 「超絶 大技林 '98年春版」『Play Station Magazine』増刊4月15日号、徳間書店 / インターメディア・カンパニー、1998年4月15日、45頁、雑誌26556-4/15。 
  22. ^ a b 「超絶 大技林 '98年春版」『Play Station Magazine』増刊4月15日号、徳間書店 / インターメディア・カンパニー、1998年4月15日、472頁、雑誌26556-4/15。 
  23. ^ “Klax for Game Gear (1991)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2019年4月14日閲覧。

外部リンク

ナムコット(namcot)
MSX
ファミリーコンピュータ
スーパーカセットビジョン
スーパーファミコン
ゲームボーイ
PCエンジン
メガドライブ
ゲームギア
PlayStation
関連項目
関連会社
関連人物

ゲームソフトならびケースに"namcot"と表記されているパソコンゲーム機種のみ。
関連会社は、ナムコットから発売されたゲーム作品の開発に携わったゲーム会社を表記。
ナンバリングされて発売された作品には、ゲームタイトルの前に二桁の数字を表記。

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